葛飾北斎はその画業の中心を浮世絵に置いたこと で知られます が、その画風の形成においては、戦国時代に端を発し 、
徳
川 幕府のお抱え絵師として一世を風靡した「狩野派」、俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一など、日本を代表する絵師が
連なる画風として後世にその名を残した「琳派」から大きな影響を受けました 。すなわち 北斎の作品には、浮世絵のみならず 、
狩野派 や琳派の美が取り込まれ、北斎の絵を知ることは 日本美術 そのものを知ることにつながります 。
さらに 本展は、「北斎 The World Real, Virtual, Pop, Technology 」 と題し、北斎の 作品そのもの の魅力はもちろんのこと 、
作品 を元に したデジタルアート 、観客との一体感が得られるインタラクティブインスタレーション、 VR (仮想現実)技術 を
駆使 したアート表現など、最新のテクノロジーによって、歴史上のアーティストとしての北斎ではなく、現代においても
世界 最高峰のポップアートとしてとらえ直したとき、北斎の作品はどんな世界を見せるのかを大きなテーマとしています。 |